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LPOとは

LPOとは?ダメLPを勝ちLPに進化させる最適化手順とポイント

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LPを用いたWeb広告を運用している担当者の中には、「クリック率はいいのに、コンバージョンしない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

LPで成果を出すためには、ランディングページ最適化(LPO)に取り組む必要があります。例えばLPの「ボタンの色」や「キャッチコピー」を変更するだけで、コンバージョン率が改善する例もあるからです。

この記事では「LPOとは何か」や「具体的な方法」を解説します。最後まで読んでいただければ、あなたが担当するLPに対してとるべきアクションがわかるはずです。

LPOとは?LPOの目的

LPOとは「テキスト」や「画像」「構成」などを見直すことによって、LPがユーザーニーズに合うように調整を行う取り組みのことです。「離脱率低下」「コンバージョン率向上」などを目標に置いて行います。

LPOをする必要が無いケースもある

LPOはすべてのケースで必要というわけではありません。LPOに取り組むべきではないフェーズのLPもあるということを認識しましょう。

LPOに積極的に取り組むべきLPは、商品やサービスの魅力を順序立てて説明し、ユーザーを説得することでアクションを取ってもらうことを目指しているページです。

一方で、もともと「ユーザーが商品知識を十分もって訪問している」タイプは、そもそもページの役割が異なるので、LPOは必要ありません。例えば、サービスの魅力を十分理解しているリピーターが訪問者のほとんどであるページであれば、無駄に説明コンテンツを増やすと、かえって売上が下がってしまうかもしれません。サービス名や企業名など、固有名詞の検索で訪れるユーザーなどが該当します。

また、訪問者数が少ないサイトは、LPOよりもSEO(検索エンジン最適化)が効果的です。いかにユーザーに納得してもらうかよりも、まずは集客に力を入れるのが良いでしょう。訪問者がいて初めて、LPOは価値を生みだします。

LPOが効果を発揮するサイト、しないサイト

サイトの特徴に合わせて、LPOを実施するか決定しましょう。

現在のLPで成果がでない原因

では、現在のLPで成果が出ない主な原因と、改善策の例を紹介します。

直帰率が高い要因3つ

まず「直帰率が高い場合」に考えられる要因3つを紹介します。

広告文とLPの内容が合っていない

直帰率が高い要因としては、広告文とLPの不一致があります。広告文とLPの内容が違うと、ユーザーは商品への興味を失うからです。
例えば化粧品の場合、広告文・クリエイティブには「シミ対策」とあるのに、LP内で一番目立つテキストが「高保湿」だと、ユーザーは「これは私が求めていた商品ではない」と判断します。
「広告とLP(とくにファーストビュー)の一貫性」を意識しましょう。

ファーストビューに魅力がない

LPのファーストビュー(冒頭部分)に魅力がないと、直帰率が高まります。ユーザーは冒頭だけを見て、LPを読み進めるか一瞬で決めるからです。画像・色・フォントがターゲット層に合っていない場合も離脱につながります。

ファーストビューについては以下のような改善策があります。

  • 広告文とLPのコピーを合わせる
  • 商品・サービスの特徴をわかりやすく見せる
  • ターゲット層が好む雰囲気にする
  • 「権威づけ」「具体的な数字」で説得力をもたせる
  • CTAボタン(フォームへの遷移ボタン)を設置する

ターゲットが好む「色」「フォント」など、デザインの雰囲気を掴むのは難しいかもしれません。ターゲット層が読みそうな雑誌やWebメディアなどベンチマークを置いて、デザイン表現を参考にする方法がおすすめです。

読み込み速度が遅い

読み込み速度が遅いことも離脱につながります。読み込みが遅いと、ユーザーは強いストレスを感じるからです。「なかなか表示されないサイトにイライラし、閲覧を途中で止めた」という経験がある方も多いのではないでしょうか。

読み込み速度の改善方法は以下のとおりです。

  • 画像・動画データのサイズを圧縮する
  • 外部ファイル(JavaScript、CSSなど)の数を減らす

CVRが低い要因2つ

次に、直帰率は高くない(コンテンツは十分に見てくれている)のに、CVにつながらないというケースについてです。この場合に考えられる要因を紹介します。

入力フォームが使いにくい

申込み・問い合わせフォームが使いにくいとCVRは低下します。入力にストレスを感じると、途中で申込みを止めるユーザーもいるからです。そのためユーザーの購入・問い合わせへのモチベーションを低下させない入力フォームが必要です。

具体的には以下の点を意識してみましょう。見込み客の情報をたくさん欲しい気持ちはわかりますが、極限まで入力項目を減らすというのは、CVRを上げるためにまず取り組むべき重要ポイントです。

  • 入力項目を減らす
  • 住所自動入力機能を導入する

LPの構成が悪い

LPの構成が悪いと、CVにつながりません。ターゲットの心理に沿った構成になっていないと、商品購入・資料請求に対するユーザーのモチベーションを高められないからです。

基本的なLPの流れは以下のとおりです。

  1. ファーストビュー(ターゲット、商品、ベネフィットの提示)
  2. ターゲットが抱える悩みへの共感を示す
  3. 解決策の紹介
  4. 解決策として商品を提示
  5. 商品によって得られるベネフィットを紹介
  6. 商品への信頼を高める(受賞歴、専門家の推薦、口コミなど)
  7. クロージング(CVへの誘導)

商材により最適なかたちは異なりますが、まずは基本形として上記の流れを試してみることをおすすめします。マーケティングにおいてセオリーと言われているフレームワークがあるので、まずはセオリーに沿った訴求方法になっているかの確認が大切です。

LPOを実施するための基本4ステップ

ここからは、LPOを実施するための具体的な方法をステップ形式で紹介します。

ステップ1. 現状を把握して、問題点を抽出する

まずはデータをもとに現状を把握し、LPの問題点を洗い出しましょう。一般的に広く使われているアクセス解析の「Googleアナリティクス」では、おもに以下の項目がわかります。

  • LPへの流入元
  • PV数
  • 直帰率
  • 滞在時間
  • サイト内でのユーザーの動き
  • クリック率
  • コンバージョン率

また、ヒートマップツールを導入することで、ユーザーのマウスの動きやエリア滞在時間、読了率(どこまで読まれているか)などが把握できるようになります。

これらのツールを使って、「コンバージョンしやすい流入キーワードや広告」、「コンバージョンまでの行動フロー」などを把握しましょう。

LPの現状が把握できたら、

  • キーワードとLP内容が一致しているか
  • 読了率・離脱率が高いLPと低いLPの違い
  • コンバージョンが多いLPと少ないLPの違い

などを検証し、それぞれの問題点を抽出していきます。

ステップ2. 仮説を立てて、改善策を提案する

LPの課題や問題点が把握できたら、次に仮説を立てて改善策を提案しましょう。

たとえば、

  • LPの訴求ポイントを変更する
  • LPの構成自体を見直す
  • 画像を変更する
  • CVボタン(コンバージョンボタン)の位置を変更する
  • 申し込みフォームの入力項目を減らす

など、ステップ1であぶりだした問題点に対して、テキストと画像の両方の観点から、改善策を立案します。

ここでは、あくまでも「ユーザーの立場にたつ」ということを心がけて、はじめてLPをみた人や自社商品に興味がある人に対して、どのようなLPが“刺さる”のかを考えてみましょう。

ステップ3. KPIの設定

次に、KPI(重要業績評価指標)を設定して、具体的な数値を計測しましょう。KPIは、KGI(経営目標達成指標=ビジネスの成果指標)を細分化した、中間的な指標のことです。

KPIを設定することで、LPの目標達成に向けたプロセスの進捗が把握・評価できるようになります。KPIは具体的に設定するのが望ましいため、「PV数◯%アップ」や「商品詳細ページへの遷移率◯%向上」のように、目標から逆算した数値を落とし込みましょう。

また、KPIを設定する際によく用いられる「SMART」というモデルがあります。SMARTモデルは、以下の言葉の頭文字をとったもので、KPIの効果を高めるためにも意識しておきたいポイントとなっています。

  • Specific(明確であること)
  • Measurable(数値で評価できること)
  • Achievable(達成可能な目標であること)
  • Relevant(成果に関連すること)
  • Time-bounded(達成期限を設けること)

ステップ4. 改善策を考え検証する

仮説から考えた改善策をもとにKPIを設定したら、1つずつ実行・検証していきましょう。実行する際は、より高い効果が見込めそうな改善案から優先的におこない、その結果をKPIと照らし合わせてみます。

LPOは、必ずしも1つのLPで実施しなければならないわけではなく、複数のLPを用意してABテストをおこなうことも有効です。ABテストとは、ベースとなるLPに対して異なるパターンのLPを用意し、「どちらの方が成果が高いか」を検証することです。

LPOにABテストを取り入れることで効率よく改善でき、目標達成に近づきやすくなります。さらに、施策を実行したあとはPDCAサイクルを回して、効果検証を繰り返しましょう。

PDCAサイクルは品質管理の効率化ができる手法で、おもな概要は以下のとおりです。

Plan(計画)
目標・目的を設定して実行計画を立てる
Do(実行)
計画にもとづき、実行にうつす
Check(評価)
実行した内容に対する検証と評価をおこなう
Action(改善)
検証・評価の結果から次の改善策を検討する

LPOは、「一度おこなえばよい」というものではありません。PDCAを使って問題点の洗い出しから実行、そして検証までの一連の流れを繰り返すことで、成果のでやすいLPが目指せるようになります。

LPOのPDCA

LPOを行う上でのポイント

LPOを行う上でのポイントはたくさんありますが、ここでは代表的なものを3つ紹介します。より効果的なLPが作成できるように、以下のポイントに気をつけましょう。

訴求ポイントが伝わりやすいレイアウトにする

前述のとおり、ユーザーは冒頭で「このLPを読むかどうか」を判断する傾向にあります。そこで、ユーザーの離脱を防ぐためにも、訴求したいポイントが強調されたレイアウトを考えましょう。

ユーザーは常に解決したい問題を抱えています。そのため「この商品(サービス)があれば、今抱えている問題が解決できそう」と思ってもらえるかどうかが重要です。

自社商品のターゲットとなるユーザーに対して、商品の特徴やベネフィットがしっかり伝わるLPになれば、コンバージョン率アップに期待できます。

コンバージョンにつながりやすいCVボタンの設置

いくらデザインのよいLPでも、CVボタン(購入や申し込みのボタン)がわかりにくければ、コンバージョンにつながりません。

はじめてLPに訪れたユーザーにもわかりやすいようにCVボタンを設置し、クリックされるように誘導しましょう。

基本的にユーザーは「CVボタンを探す」という行為はしません。LPを見ているユーザーは表示される情報を「なんとなく読んでいる」だけのケースが多いです。

そのため、ユーザーがクリックしたくなる場所やタイミングをデータ解析から見つけ、必要であればマイクロコピーを添えるなど、自然かつしっかり訴求することが大切です。

スマートフォンやタブレットでも見やすいように

総務省がおこなった調査によると、インターネットを利用する際の端末は、パソコンよりもスマートフォンの方が多いとのことです。(参考:インターネットの利用状況)そのため、パソコンからのアクセスだけでなく、スマートフォンやタブレットからの閲覧にも対応したLPを用意する必要があります。

パソコンとスマートフォンではディスプレイの大きさがまったく異なるため、画像サイズやフォントサイズ、文章の改行などにも気をつけ、どちらからでも見やすいLP作りを心がけましょう。

スマートフォンやタブレット

まとめ

LPOは、LPをユーザーニーズに合わせて変更し、コンバージョンにつなげるための施策です。

まずは現在のLPで成果がでない原因をつきとめ、改善策を考えて実行してみましょう。LPO実施の基本は、「問題点の抽出・仮説立て・実行・検証」の4ステップで、この流れを繰り返すことで効果を発揮します。

どれも簡単ではありませんが、ユーザーのニーズをしっかり把握し、成果のでるLPへと改善していきましょう。

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